楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

中小旅行会社の新時代

23/06/28

6月下旬になると旅行業協会関連の総会もひと段落した。総会でトップのあいさつや事業計画をみると、あきらかにコロナ禍前とは大きく異なっている。これまでのビジネスモデルからの変換や、国や市町村など行政との連携を視野に入れた内容や発言が目立った。

中小旅行会社はこれまで、自社が抱える顧客を遠方に連れていくことが主な仕事で、どちらかといえば地元行政との関係も薄く、地域の情報にも関心が薄かった。しかしながらコロナ禍による県民割の実施などで、旅行会社も地元に目を向けざる得なくなり、自ずと行政との連携が深まり、従来にはなかったつながりが構築されたケースが増えた。コロナ禍で地域外へ出にくくなり、現場で当たり前のように得ていた情報が確かなものか分からなくなり、これまでタダで手に入れていた情報の大事さを知ることにもなった。

その一方、集客手段としてオンラインの台頭がより一層顕著になった。この3年半は旅行業界にとって厳しい大変な時代だったが、近い将来訪れる、さらに進化したネット社会が少し早く到来したとも言える。今回の総会でのトップの発言は将来を悲観的に捉えるのではなく、先々を見据えたものが多かった。中小旅行会社が新たな時代に向けて第一歩を踏み出したように思えた。

(トラベルニュースat 23年6月25日号)

この記事をシェアする
購読申し込み
今読まれているニュース
地旅
今すぐにでも出たくなる旅 最新
海と生き海を守る三重鳥羽の旅

鳥羽市の基幹産業である漁業、観光業が連携を図り、漁業者と観光事業者が抱える課題を出し合って...

蒙古襲来750年・歴史とロマンを感じる長崎県壱岐・松浦

時は鎌倉、大陸から元が日本へ侵攻した一度目の蒙古襲来(元寇:文永の役)から今年で750年。...

個性全開、輝き増す山陰紀行・島根鳥取西部編

島根県では美肌県を前面に、2023年に高視聴率を記録したテレビドラマ「VIVANT」のロケ...

トラベルニュース社の出版物
トラベルニュースat

観光・旅行業界の今に迫る面白くてときどき役に立つ専門紙。月2回発行

大阪案内所要覧

旅行業務必携。大阪にある全国の出先案内所収録。19年版発売中!

旅行業者さく引

セールス必携。近畿エリア全登録旅行業者を掲載。22年版発売中!

夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ