“サブスク”で旅行活性化 NX resort・田中次紀社長に聞く(2) 旅のアウトレット目指す
「旅館ホテルと一緒に日本のリゾートを世界に発信したい」
また、中小企業の福利厚生にも会員制度が使えないか税務当局に確認し認められた。「例えば25万円の給与とは別に、毎月1万円の会費で年間12万円分の宿泊旅行積立が付加できれば、若い社員の定着率も上がるのではないでしょうか」。需要を拡大するきっかけがサブスク制で実現できないかと考えている。
11月の本格スタートに向けて、交通機関との連携も広げている。複数の航空会社と通常運賃より5―40%引きで利用できるようにする。また、沖縄ではタクシー会社と連携を実現させた。「公共交通機関がぜい弱で、観光客はレンタカーでの移動が主になっています。逆に言うと沖縄のタクシーは観光利用が少ない。そこで、タクシーも8時間2万円前後の定額で利用でき、会員はポイントを使って利用できるようにしました」。地域の課題もサブスク制で解消できる可能性を感じているという。
今後は、インバウンド市場も視野に入れ、旅行費の積み立てにより日本の国内旅行を売り込んでいこうと考えている。今年度末には会員数15万人を目指しており「旅館ホテルの皆さんと一緒に日本のリゾートを世界に発信したい」と協働を呼びかける田中社長だ。
(トラベルニュースat 2023年7月25日号暑中号)
(前の記事)“サブスク”で旅行活性化 NX resort・田中次紀社長に聞く(1) 宿の空室と会員をマッチング
- 宿の力で地方創生、観光復興 全旅連青年部2024年度総会開く(2) 塚島体制折り返しにエール(24/04/26)
- 宿の力で地方創生、観光復興 全旅連青年部2024年度総会開く(1) SDGsに資するサービス料Sチャージを(24/04/26)
- 観光物産で賑わい創出 大阪シティ信用金庫が縁結び(2) 地域の子どもたちも“作戦会議”(24/04/12)
- 観光物産で賑わい創出 大阪シティ信用金庫が縁結び(1) 各県事務所と商店街の連携を実現(24/04/12)
- “御湯印”を集めよう―わかやま12湯推進協議会、「巡湯帳」と作成 4月から販売開始(24/03/27)
- 若い力で観光業をけん引 全旅連青年部「宿観光旅博覧会・宿フェス」(24/03/13)
- 名古屋から観光復興を発信 国内観光活性化フォーラムと全旅インバウンド商談会(2) 台湾・韓国の旅行35社を招へい(24/02/28)