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地中海クルーズに乗る

ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸の間に横たわる地中海では、古くからクルーズが行われてきました。その地中海のほぼ中央付近に突き出した靴の形のイタリアが地中海を東西に分けていて、東側にはアドリア海とエーゲ海があり、西側は西地中海と呼ばれており、それぞれのクルーズのスタイルが確立されています。

西地中海のクルーズの主要起点港はイタリアのジェノバでしたが、最近はイタリアのチビタベッキア港とナポリ港、スペインのバルセロナ港、フランスのマルセイユ港などもクルーズ客船用の港湾施設を拡充して、クルーズ拠点港としての地位を確立しています。いずれも空港が港に隣接しており、欧州各地さらには世界中から飛行機でやってきてクルーズを楽しむフライ&クルーズ客が急激に増加していますが、近隣からは乗用車でやってきて、港の駐車場に停めて乗船するドライブ&クルーズ客も増えており、港には広い駐車場が整備されています。

これらの港を発着する大型クルーズ客船は、大衆向けのアメリカ型の1週間クルーズを行う船が多く、中には複数の港で乗客の集客を行うインターポーティングというマーケット手法をとる船も多くなっています。こうした新しいクルーズのビジネスモデルも取り入れられて、西地中海に面するイタリア、フランス、スペインではクルーズマーケットが急拡大しています。

かつてのヨーロッパでは、イギリスとドイツが2大クルーズ大国でしたが、今では地中海に面した南ヨーロッパのクルーズマーケットも急成長をしているのです。

前回の本コラムで紹介したイギリス発着の1週間ノルウェークルーズに乗船した後、続けて同じ船での地中海クルーズを楽しみました。さすがに遠いため1週間では無理で、2週間のクルーズになりました。イギリスからだと、地中海の入口のジブラルタル海峡まで丸2日間の航海を要するためです…

(池田良穂=大阪府立大学名誉教授・客員教授)

(トラベルニュースat 2023年9月10日号)

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