宿の特質を知って送客を
この数カ月、大阪の道頓堀界わいを見てもインバウンドの客であふれ、コロナ禍以前の状況に戻りつつあると感じる。大阪に限らず都心部ではどこも同じだろう。国もすでに都市部から地方へ向けたインバウンド施策に注力を始めている。
これからの日本の観光はインバウンドを抜きにして考えられないというなか、観光の現場では、そういった状況からズレが起きている。ある旅行会社が有名温泉の旅館に送客したが、その対応が杜撰であったため苦情の連絡を入れると「当館はインバウンドをメーンにしていますので、日本人のお客様にはご不便をおかけいたしますが、仕方がありません」と返答されたという。
日本人客よりインバウンドの方が財布の紐が緩くインバウンドを重視する経営戦略はわからないわけではない。逆に言うと、旅行会社こそ事前に送客する旅館を調べ、顧客の志向に合致しているか吟味しなければならない時代になったと捉えるべきなのだろう。有名温泉の旅館というだけで思考をとどめると、ネット予約との差異もなくなってしまう。
いずれにしても旅館もインバウンド客と日本人客をバランスよく受け入れる多様性を持たなければならないし、旅行会社も旅館の特質を見極め送客することが必要だろう。それも観光立国ということだと思う。
(トラベルニュースat 23年4月25日号)
- 「豊臣兄弟!」の解釈(26/03/12)
- 組織の自浄化と透明性(26/02/27)
- ロケット観光への期待(26/02/13)
- 春日大社の万灯籠(26/01/26)
- 地域を深耕できる存在に(26/01/05)
- “便乗員“より添乗員(25/12/12)
- 地元商店と一緒に誘客(25/11/27)












