旅行会社の客にDM
最近、複数の中小旅行会社から「送客したお客さんを自分のところへ取り込もうとする旅館を散見するようになってきた」と聞いた。
ある旅館では旅行会社から送られてきた客に「よろしければ当館からの案内状をお出しするので、連絡先をお書きください」と勧め、後日その旅行会社よりもかなり安い料金設定のDMが届いた。客は旅行会社に「こんな案内が来たから、次はこれで手配を頼むよ」。旅館に連絡すると「旅行会社を通すとこの料金ではお受けできません。直で予約するようにお客様にお伝えください」と返答。旅行会社が憤慨したのは言うまでもない。ほかにも客室の空きを尋ね、それが旅行会社からの問い合わせだということがわかると、調べもせず即「その日は満室です」と冷たくあしらう旅館もあるという。あとで大手の端末で空き状況を調べると、かなりの客室が空いていることがわかった。この旅館の営業マンは常日ごろからその旅行会社を訪れて営業しているというから、一体どういう営業方針なのか訝ってしまう。
以前からこうした類の話は業界で問題になっていたが、旅行会社からの送客を受けるつもりがないのなら「当館は直とOTAだけで、リアルエージェントの送客はお受けしません」とはっきり宣言すればいい。それが最低限のルールだと思う。
(トラベルニュースat 23年9月10日号)
- 発地と着地の新たな連携(24/04/26)
- 城西館150年の理由(24/04/12)
- 岩木語録が伝える「情」(24/03/27)
- 北陸応援割に思う(24/03/13)
- 応援割の混乱をプラスに(24/02/28)
- 非常時に発揮するGNN理論(24/02/10)
- 北陸への送客支援を(24/01/25)