江戸川乱歩原作のお芝居
僕のようにサブカルチャー的演劇もなるべく見に行こうという人を集合Aとする。
また江戸川乱歩の世界をこよなく愛する人が集合B。
それで、二つの集合がダブるAかつBの部分、ここに身を置くものには、やや辛いのがこの1、2年のこと。なにしろ乱歩の原作をモチーフにした演劇やパフォーマンスの多いこと。付き合っていたら、小遣いがなくなっちゃう。
今年だけでも『孤島の鬼』あり『恐怖王』あり、『芋虫』ありで枚挙に暇がない。
メジャー系でも、黒木華が主演した『お勢登場』などは、なかなかの傑作だった。それに2018年新春早々には中谷美紀の緑川夫人、井上芳雄の明智で大作の『黒蜥蜴』(三島由紀夫脚色)が待っている。
乱歩さんの世界は、倒錯していて、グロテスクへの傾き、ほのかな男色趣味、名探偵登場の華やかさなどがあって、いかにも舞台的だ…
(松坂健=跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)
(トラベルニュースat 2017年10月25日号)
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