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「奈々福、独演」 ヨッ!日本一! 観客力の掛け声で盛り上がる浪曲界のジャンヌダルク

玉川奈々福さんの名前を知らないようじゃあ、世間ずれもはなはだしい。

あの浪曲界のジャンヌダルクというべき女傑。公演のチケットは瞬殺で売り切れる。一度聞くとはまって常連になる人の多いこと。僕の知り合いもファンクラブに入会している人が2、3人ではきかない。アイドル相手じゃあるまいし、50、60のおっさんがはまりまくるのだから、大したエネルギーなのである。

その奈々福さんの浪曲独演会のチケットをやっと入手できた。題して、「奈々福、独演〜浪曲師、銀座でうなる、銀座がうなる」。

なんとまあ、ギンザシックスにある観世能楽堂での公演である。下町文化の銀座のど真ん中進出ということで、奈々福師匠の熱演も、これまで以上の盛り上がりだったとのことである。

今回の演目は二席。最初のは「清水次郎長伝より お民の度胸」、二席目は「仙台の鬼夫婦」。どちらも、浪曲には珍しく、女性が主役。

奈々福師匠のボリュームたっぷりの声で、女主人公が啖呵を切る。その鮮やかさが、師匠の生き方と重なって、臨場感たっぷり、思わず聞き惚れてしまう。

一席目の石松をいさめる次郎長の恩人、七五郎の女房の世話焼きの啖呵、二席目のダメ夫を一流の剣術家に仕立てるお貞の鬼のようにきっぱりとして優しい啖呵…

(松坂健=跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)

(トラベルニュースat 2019年2月25日号)

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