新しい需要の妄想を具現化
ポストコロナの需要創造をそろそろ真剣に考えなくてはなりません。おそらく、平成30年間で起きていたことが1年で起こるからです。それは、シニア客の減少です。残念ながら、ほぼ平時に戻ってからも県外をまたいでの移動自粛が続いたことが、高齢客に移動の危険性をインプットしてしまったと思います。よくてコロナ前の7割、悪ければ5割程度まで減ってしまう予感がしています。
一方、テレワークに飽きた40―50代や家族客は夏に戻ってくると思います。ただ自家用車での移動なので移動範囲が狭まり、家計も緊縮財政に陥っていることから単価は下がります。さらに、この方々は週末しか動きません。平日を埋めてくれた顧客層が消えた時、地方の需要や雇用をどう創造していくのか、それとも観光産業は週末特化型になっていくのか。真剣に国の仕組み全体で考えていく必要があると思います。
需要は、生産側の悩みや願いと、消費側の悩みや願いの同時解決で生まれます。
そのひとつが…
(井門隆夫=高崎経済大学地域政策学部観光政策学科教授)
(トラベルニュースat 2020年5月25日号)
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