昭和から脱却をタイで想う
宿の発想を膨らませるための定点観測地バンコクに3年ぶりに行って来ました。1泊目はカオサン通りのホステルのドミトリーへ。コロナからの回復を遂げるためタイでは昨年から大麻を合法化し、一定量までなら吸えるようになりました。カオサン通りの賑わいは戻ってきていましたが、閉店が早まっていたのはタイでも人手不足の課題を感じました。それでも人々が街で楽しく踊るハッピーな雰囲気は日本の都会では体験できない雰囲気です。
2泊目は、定宿のプラナコーンノーンレン。古いアパートを改造し、70年代からSDGsを地で行くデザイナーズブティックホテルで、世界中のサステナブルトラベラーの聖地化しています。
3泊目はカンチャナブリー。少数民族モン族の村を流れるクウェー川に浮かぶフローティングホテルが今回の主目的地です。国立公園の滝で遊び、バンから桟橋でボートに乗りかえてチェックインします。ここは電気の通らないホテル。河に浮かぶロッジは1976年創業。モン族の雇用機会と経済活性化のためにタイ資本が投資した伝統的なエコロッジです。今ではロッジのおかげでモン族には子どもが生まれ続け学校も続いています。ジャングルに囲まれたホテルでは救命胴衣を身に着けて川にも飛び込め、像の歓迎も受けます。1泊1人1万6千円。夜は灯油ランプが廊下を点し。幽玄な雰囲気の中、タイウイスキーも進みます。部屋は真っ暗。シャワーは水だけ。それでも欧州からのサステブルトラベラーで満室です。竹の小橋でつながったホテルで働くモン族のコミュニティへも遊びに行け、少数民族の生活も垣間見れます。
4泊目はバンコクに戻り、中心街サイアムのホステル泊。相部屋式が減り個室化とデジタル化が進んでいます。情報はすべてQRコードで…
(井門隆夫=國學院大學観光まちづくり学部教授)
(トラベルニュースat 2023年7月25日号)
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