情報発信はJNTO一元化!? 世界水準のDMO検討会4
第5回「世界水準のDMOのあり方に関する検討会(以下、検討会)」は2月6日に開催されました。
今回、私は北海道えりも町からスカイプでの参加となりました。音声が途切れ途切れだったため、途中は誰が何の発言をしているのか聞き取れないこともあったのですが、最初に発言したデービット・アトキンソン委員は声が大きかったこともあり、はっきりと意見を聞くことができました。ただし、その内容は過激なものでした。
その発言は、観光庁からDMOの機能としての情報発信について「様々な組織と階層の重複をなくし、その最適化を進めるために、今後はJNTOが中心となり、各DMOはその補完をする」という役割分担に関する提案の直後のことでした。アトキンソン委員は「DMOがやるべきことは観光資源を磨き上げ、商品化すること。それを定義として明確にすべき。現在のDMOが行っているプロモーションや宣伝などは外国人旅行者に届いていない無駄なものが多過ぎる。情報発信については、海外事情や外国語に理解がある人に任せ、原則としてDMOには情報発信を禁止、すべてJNTOに一元化すべき」というものでした。
もちろん、他の委員からは反論もあり、特に高橋一夫委員からは「観光情報の発信は各地域でターゲットを明確にした上で行うべきもの。情報発信をJNTOに一元化することには納得できない」と意見が出ました…
(山田桂一郎=まちづくり観光研究所主席研究員)
(トラベルニュースat 2019年2月25日号)
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