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旅行者は非国民なの? 観光とご時世

4月14日(火) 我が家の米がなくなり、外出する大義名分ができたので遠くのスーパーへ行きました。県境近くの店だと知っていましたが、到着してから念のためにカーナビで確認すると、なんと隣の県でした。焦って周囲の車を見たが両県のナンバーがほぼ同数で、越境と批判されることもなさそうなので入店しました。

期待通り米を格安で買えた上に、近所の店では品切れが続くハンドソープも入手できて大満足。愛用の洋食チェーン店も入居しており、半数の席にX印の紙を貼り、間隔を空けて着席するように対策。店員も全員マスク着用で、感染を恐れずに食事ができました。しばらく利用を控えていましたが、これなら今後も利用できそうです。緊急事態宣言以降ずっと家に居て、普段の買い物も近所だけ。久しぶりに市外に出ましたが、ほぼ県内なのに大冒険をしたような気分になりました。

保健所が県の所管だからでしょうか、もはや県外に出るのもはばかられる事態になってしまい、旅行など夢のまた夢。筆者は旅行ライターでもありますが、ネットのアクセス数も大幅に落ち込み、歩合制なので収入も激減。ライター仲間の記事がネットに出ていましたが、コメント欄に「このご時世に観光に関する記事を発表すべきではない」との意見が書き込まれていました。紙媒体の連載記事の転載なので、仕方がないと分からないのでしょうか。人々の気持ちが、ギスギスしていると感じます。

インスタグラムでも、外出できなくなった人が過去の写真と明記して投稿しているのに「旅行に行きたくなる写真を、今投稿するのは不謹慎だ」と書かれて議論が勃発。SNSは自由に繋がる場で読む義務もないのに、ここまで言われるとは。戦時中に「非国民」と非難される映画のシーンを連想する光景で、まさに第三次世界大戦なのだと実感します…

(藤田聡=温泉研究家)

(トラベルニュースat 2020年4月25日号)

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